周りには同じような友達がおらず、「自分はどこかおかしい」と、心の片隅で思いながら平気なフリをしていました。
子どもが産まれ、大きな音を怖がる姿を見て「これ自分と同じだ」と感じ、「自分はHSP」なのを自覚し、納得したのを覚えています。
・子どもの映画館デビューで私がHSPだと実感した理由
・HSPの私が映画を楽しむための方法
・HSPの私が見れる映画・見たくない映画
これらをご紹介します。
HSPの人は映画館が苦手なのが普通のこと
HSPってどんな人?
HSPとはハイリーセンシティブパーソンの略で生まれつき「非常に感受性が強く敏感な気質をもった人」という意味です。
・人の顔色を伺ってしまう
・環境の変化に敏感である
・人に会うと、どっと疲れる
・周りの何気ない言葉で傷つく
・映画などの暴力的なシーンが苦手
・自分の話をするのが苦手
・注目されると勝手に涙が出てくる
同じような悩みを持っているのであれば、あなたもHSP気質の持ち主かもしれません。
筆者である私は全てに当てはまります。これまで生きていた数十年間でいやほど言われてきた言葉が「気にしすぎ」「考えすぎ」です。
HSPでない人には理解できない部分がたくさんあると思いますが、HSPにとって言われると嫌な気持ちになる言葉です。
HSPにとって言葉選びはとても重要です。「あの時なんであんなこと言っちゃったんだろう…」そんな後悔は日常茶飯事。
伝え方を勉強したい人におすすめのコミュニケーション検定があります。
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人間関係は3つの性格タイプを覚えるだけ!あなたはどのタイプ?子どもの映画館デビューで私がHSPだと実感した5つの行動
・感受性が強く、敏感な性格の子ども
・場面緘黙症の診断あり
・HSC(HSPの子ども版)気質あり
長女の映画デビューは6歳の時でした。映画館での長女の様子を見て、私の姿と重なったのが、自分がHSPと改めて思うきっかけになりました。
そんな子どもの行動を5つご紹介します。
大きな音に耳を塞ぐ
1つ目は「大きな音に耳を塞ぐ」です。
HSPの人は音に敏感という特徴があります。
映画を見ているときの「大きな音でびっくりするタイミング」が大人の私と7才の子どもで同じだったのです。
今更知ったの?と思うかもしれませんが、その時に自分と同じ感じ方をする人がいると知りました。
映画館の音はとても大きいですよね。好きな人にとって迫力ある音が醍醐味ではありますが、HSPの人にとって、大きな音がストレスとなります。
さらに大人より敏感な子どもにとっては耳を塞ぎたくなる程、心がドキドキするでしょう。
我が家は「イヤーマフ」を使う対策を取りました。
・大きな音が半減される
・手元にあるだけで、子どもが安心する
・急な音には対応できない
・音が全く聞こえないわけではない
子どもはイヤーマフがあるなら、映画館に行けると言います。私も実際に使ってみましたが、音はそれなりに聞こえます。無音に近いのだろうと想像していたのですが違いました。
ですが、持っているだけで安心感が違いました。小さな武器を手に入れた感じです。
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年齢を重ねるごとに耐性が付いてきたとはいえ大きな音に対する恐怖や不快感は今でもあります。映画館はそれらを特に感じる場所なのです。
周りが気になり、集中できない
2つ目は「周りが気になり、集中できない」です。
HSPの人はパーソナルスペースが広い(近寄って欲しくない)という特徴があります。
映画館はたくさんの人がいて、人との距離が近いですよね。
人にはそれぞれ心地よい距離感があります。HSPの人は近くにいる人が「何をしているか」とても気になってしまうのです。
子どもの映画デビューでしたので、仕方ない部分もありますが、周りの人が気になりそわそわした様子でした。
映画が始まってもしばらくは物語の中に入っていけず集中できなかったようです。
大人の私も同じでした。他の人が何をしてるかちらちら見てしまう。「落ち着かずにそわそわしてしまう感じ、子どもと一緒だな」と気づきました。
感情移入しすぎてしんどい
3つ目は「感情移入しすぎてしんどい」です。
HSPの人は感情移入しすぎる人が多いのが特徴です。
映画には登場人物がいて、物語が大きく展開しますよね。
相手の気持ちを自分のことのように感じてしまうHSPは、登場人物になりきることで、心がしんどくなったり、極端に気持ちが高ぶったりしてしまうのです。
そのアップダウンがストレスとなってしまいます。
映画デビューの作品は「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」でした。子どもはマリオに感情移入しすぎて、ドンキーコングにやられまくる場面を見ていられなかったようです。
そんな場面で、子どもはスクリーンから目を背けてしまうのですが、私はそれを見てイライラしてしまいます。なぜなら、自分の姿を見ているようだからです。
「なぜ、こんなにイライラするのだろう?」「優しく出来ないのだろう」そう思っていました。
振り返って考えてみると、自分のHSPを認めたくない気持ちからくる行動だったのでしょう。
今では、「同志」として理解できればと思いながら接しています。
▽小1で学童を辞めた話をブログに書いています▽
先の展開を見越して怖がる
4つ目は「先の展開を見越して怖がる」です。
HSPの人は、先読み能力が優れている(敏感に捉える)人が多いです。
私は1度見た映画を2度見るのが苦手です。自分が感情移入するであろう場面を先読みしてしまい、物語を見ていられないからです。
子どもは2度見ることに抵抗はないようですが、物語の苦手な場面の時に、うつむいて画面を見ないようにしていました。私にはそんな子どもの気持ちがよく分かります。
大きな音の時と同じく、目を背けるタイミングが同じでしたので嫌いなポイントが似ているのでしょう。HSPあるあるなのでしょう。
他の小さなお子さまにも共通することですが、HSPの人は他の人より先読みが早い(人の気持ちに敏感)という特徴があります。
子どもには「見たくない場面は見なくても良いけど、見たい人もいるのを覚えていてね。」と伝えるようにしています。
見終わってからの疲労感
5つ目は「見終わってからの疲労感」です。
HSPの人は刺激に敏感なので、疲れやすいという特徴を持っています。
映画を見たあと、子どもはちょっと疲れた様子でした。登場人物の気持ちに共感しすぎたからでしょう。
先ほどHSPの人は感情移入してしんどいと書きましたが、その気持ちを数日引きずることがあります。楽しい話でも暗い話でも無意識に物語に入り込みすぎてしまうのがHSPのしんどい所です。
・違うことを考えながら映画を見る
・見た映画の口コミを見ない
・映画後はゆっくり過ごす
感情移入しすぎて「映画ハイ」になった心を落ち着かせるのがコツです。
▽疲れた時のご飯作りの救世主▽
私は映画館での子どもの行動の全てに共感できました。
私がHSPであることに気づかないフリをしていたのは、そんな自分が嫌いだったからです。しかし、自分と同じ感じ方をする人を目の前にすると、認めざるを得ないですね。
HSP気質が遺伝だったら申し訳ないな…と子どもに思います。
HSPの私が映画を楽しむための方法4つ
△机の上に座ってるのはダメですね…笑
HSPで映画が苦手でも、見たくないわけではありません。私が映画を楽しく見るために気を付けていることを4つご紹介します。
1.無理して見ない
2.映画は1人で見る
3.映画の後は予定を入れない
4.数日は映画の内容を引きずる覚悟
無理して見ない
1つ目は「無理して見ない」です。
映画は気持ちが安定しているときしか見ないようにしています。気持ちが落ち付かない時は直前で見るのを辞めることもあります。
見るはずだった映画を辞めるのに罪悪感を抱く時もありますが、ここで無理すると後から疲れてしまうので、無理して見ないようにしています。
映画は1人で見る
2つ目は「1人で見る」です。
映画はなるべく1人で見るようにしています。途中で心が疲れたら見るのを止められるし、他の人のことを気にしなくてもいいからです。
一緒に見た人と感想を話したい時もありますが、自分のペースで見ることを優先します。
1人映画だいすき!
映画の後は予定を入れない
3つ目は「映画の後は予定を入れない」です。
映画を見た後はすごく疲れます。映画の後に予定を入れてしまうと、予定が気になって映画に集中できなくなるので、映画を見る日は予定をそれだけにしています。
すると映画に集中できますし、疲れてもすぐに家に帰ればいいので気楽ですよ。
余韻に浸りながら、寝るのは最高です。
数日は映画の内容を引きずる覚悟
4つ目は「数日は映画の内容を引きずる覚悟」です。
登場人物に感情移入しやすいHSPですので、集中して見れば見るほど、数日は映画の内容に引きずられます。それを覚悟した上で映画を見るようにしています。
熱しやすく冷めやすい一面も持っていますので、数日経てば気持ちも落ち着きます。
HSPの私が見たくない映画ジャンル3選
「目を背けたくなる」「辛すぎて見れない」そんな映画のジャンルがあります。HSPの私は無理して見ないようにしています。
痛そう、手に汗握る、感動する
アクション映画
アクション映画は見ていると緊張感があり、自然と体に力が入ってしまいます。刺激が強すぎるのが見たくないな…と思う理由です。
大きな音(爆発音や戦闘音)もよく使われるのでハラハラが止まらなくなります。
旦那はアクション洋画が大好きです。私は見たくないので目に入らないようにさっさと寝てしまいます。
動物系の映画
アクション映画とは真逆ですが、感情移入しすぎてしんどくなるのが動物系の映画です。
例えば「犬の私の10の約束」や「南極物語」のような動物が絡む物語は、かわいそうすぎて見ていられません。
アクション映画よりも見た後に辛くなってしまうので極力見ないようにしています。ハッピーエンドでもちょっと無理かも…
我が茶は、犬を飼っているので余計に辛くなります。
暴力的なヤンキー映画
例えば「クローズ」や「東京リベンジャーズ」のような暴力的な描写があるヤンキー映画はとりあえず痛そうで見ていられません。
HSP特有の感情移入が入ってしまうとさらに見るのがしんどくなります。だれか死んだら…と考えるだけで辛くなってしまいます。
流行っているもので気になる映画は、刺激になりすぎないように漫画で流し読みをしたりします。
HSPの私が見れる映画ジャンル4選
「ギリギリ見れる」「楽しんで見れる」映画ジャンルをご紹介します。内容にもよりますがHSPの私でも見やすい映画ジャンルです。
アニメ、笑える、キュンキュンする、勉強になる
アニメ映画
アニメ映画が見やすい理由は「実写ほど感情移入しにくいから」です。
良い意味で作り物なのを理解しているので気楽に見ることができます。ただし、アニメにも苦手なジャンルはあります。
例えば「グロすぎる描写があるアニメ」は積極的に見ないようにしています。
HSPでも好きなジャンルは人それぞれなので、流行りや周りに流される必要はなく、お気に入りのアニメ映画を探してみましょう。
ドキュメンタリー映画
ドキュメンタリー映画の良い所は、他の人の人生をのぞき見できることです。
リアルに起きたことを映像化しているので、その人の日常を知ることができます。
自分の生活には絶対にありえないことが起きたり、逆に共感できる部分があったり。映画の内容を自分に置き換えることができるのが魅力です。
海外旅行に行って世界は広いと思う感覚に似ています。
コメディ映画
コメディ映画は、子どもも見やすくユーモアな作品が多いので、見ていて明るい気持ちになれます。ハッピーエンドな話が多いので感情移入しやすいHSP向きです。
ちょっと過激な表現があったりしますので、そこは見ないように…と工夫しながら見ています。
恋愛映画
恋愛映画はある程度、話の展開に予測がつくのでHSP向きです。
あ単純に私が少女漫画が好きというのもありますが、あこがれの恋愛模様をキュンキュンしながら見るのが楽しいですよ。
HSPは映画が苦手が普通のこと
HSPの特性から考えると映画館が苦手だったり、映画を見るのが苦手なのは当たり前に思うことです。
・無理して見ない
・映画は1人で見る
・映画の後は予定を入れない
・数日は映画の内容を引きずる覚悟で
私は周りに合わせて、無理して平気なフリをすることがあります。しかし、無理をしているのですごく疲れてしまうんです。
昔から他の人とは違うと感じていましたが、HSPだったからなんですね。
調べてみると分かりますが、HSPの人は意外とたくさんいます。他の人に知られたくなくて隠しているだけで、自分は繊細な性格かも…と悩んでいる人もいるでしょう。
自分の特性を理解して、無理せず映画を楽しみましょう。
▽【おすすめ】我が家で使っているイヤーマフ▽
最後までご覧いただきありがとうございました。
私はHSPの主婦です。子どもの頃から映画館が苦手でした。映画を見るのも気合が必要です。「映画が嫌い」ではないんですけどね。